小児眼科
小児眼科とは
小児眼科は、大人の一般眼科とは役割が少し異なります。
大人の眼科では目の病気を治療しますが、小児の場合は、目の仕組みが未発達な状態で治療を受けることになります。そのため、目の症状を治すと同時に、大きくなってから目が正常にはたらくように配慮しながら治療を進めていくことが、とても大切です。
特に小さなお子さまは、自分では「見えない」「見えにくい」ことを自覚していないケースが多く、上手に言葉にして周りの大人に伝えることもできません。
目にトラブルがあっても、ちょっと見ただけでは判別しにくかったり、特に片目だけが悪い場合などは保護者の方でも気付きにくかったりします。
お子さまが目を細めて物を見ている、明るい所に出るとまぶしそうに片目をつむるなど、少しでも気になる症状があれば、すぐに検査を受けてください。
当院では、生後すぐの小さなお子さまから診療をしていますので、お子さまの目のことで少しでも心配なことがあれば、安心してご相談ください。
白内障
主に老化によって誰でもかかりうる病気で、一度発症すると白内障手術をしない限り完全な回復は難しいとされています。早期に発見できれば、点眼薬などで症状の進行を抑えることができます。
白内障になると、視力が落ちる、かすんで見える、まぶしい、二重三重に見える、などの症状が表れます。
緑内障
日本では40歳以上の20人に1人が緑内障と言われています。年齢が上がるにつれ、緑内障になる人は増えていきます。初期には自覚症状が出にくい病気であるため、多くの患者さんは自分が緑内障とは気が付かずに暮らしています。健診などでようやく発見されることが多く、発見されたときには、既にかなり症状が進行していることが多い病気です。
結膜炎
ウイルス性結膜炎
はやり目(流行性角結膜炎)
目やにが大量にでて充血し、まぶたの裏にぶつぶつができたり、まぶたが腫れたりします。症状が良くなるまでに1週間から2週間程度かかります。
プール熱(咽頭結膜熱)
目やにが多くでて、咽頭炎をおこし、発熱します。感染してから5~7日くらいで発病します。
急性出血性結膜炎
感染してから1~2日で発病します。白目が出血して赤くなり、目やにや充血、ごろごろ感やまぶしさを感じます。
ウイルス性結膜炎の治療
ウイルス性の結膜炎には治療法がありません。十分な休養をとり、体力をつけることが一番の解決方法です。他の感染を引き起こさないためや消炎のために、抗生剤の点眼薬やステロイド点眼薬などを処方する場合もあります。
細菌性結膜炎
目やにがでたり、白目が充血したりします。とくに細菌性結膜炎の目やには、黄緑色の膿のような、ドロッとした粘着性があることが多いのが特徴です。
細菌性結膜炎の治療
細菌性結膜炎の場合は、抗生剤の点眼薬で治療をします。抗生剤の軟膏や内服薬を使う場合もあります。通常は治療を始めてから1週間程で治ります。
アレルギー性結膜炎
目の表面に花粉などのアレルギーを引き起こす物質が付着することで、炎症を起こす病気です。症状としては、かゆみや充血、ごろごろ感、さらさらした白い目やにがでます。
アレルギー性結膜炎の治療法
抗アレルギー点眼薬(抗ヒスタミン薬など)を処方します。
また、当院では20分で結果のわかるアレルギー検査も実施していますので、ご希望の方はお声掛けください。
眼精疲労
眼を使う仕事を続けることで、目の疲れが激しくなったり、視力が落ちたり、眼のかすみや充血、痛み、痙攣などの症状にいたります。
対処としては、メガネが合わない場合は作り直し、目の病気が原因であればそれを治療します。場合によっては、ビタミン剤が配合された点眼薬や内服薬を処方したりします。
発病予防や進行予防にはルテインや抗酸化作用のあるビタミンが有効と言われており、当院でも上記成分をバランス良く配分したサプリメントをお取り扱いしております。ご心配な方はお気軽にご相談ください。
加齢黄斑変性
年齢が高くなると発症しやすくなる病気です。喫煙者はとくに発症することが多く、高血圧や偏った食事が原因とも言われています。
症状としては、ものが歪んで見えたり、視界の真ん中が見えにくくなったりします。
検査には網膜の断層像が撮影できるOCT装置をつかうことで、眼底検査よりも詳細に網膜の様子を調べることができ、自覚症状がでにくい初期病変の発見が可能です。
治療としては特殊なレーザーや硝子体注射などがありますが、視力回復の効果が高いとは言い難いのが現状です。
糖尿病網膜症
糖尿病網膜症は、糖尿病の合併症として発症する病気で、眼底の網膜に出血を起こし、進行すると目の中の空間(硝子体)に大出血をおこし、失明に至る場合もあります。緑内障に次いで失明の大きな原因となっています。
糖尿病網膜症の初期には視力低下と言った自覚症状が出ないため、ご自身で気付くことが難しい病気です。また、中等度以上になってしまった場合は、レーザー治療が必要となりますが、当院はレーザー装置を完備しております。糖尿病の患者さんはとくに定期的に眼科検診を受けて、早期発見を心がけてください。
飛蚊症(ひぶんしょう)
明るい所を見たとき、虫や糸くずなどが浮いているように見える眼の病気です。
老化現象で発症する「病気ではない飛蚊症」と、網膜剥離や出血などでおこる「治療の必要な飛蚊症」があります。
高齢者や近視の人にはごく普通に起こることもあります。飛蚊症と診断されても、老化などによるものであれば治療の必要はありません。
ただし、なかには網膜裂孔や網膜剥離などの深刻な眼の病気が原因の飛蚊症もあります。
当院では網膜裂孔に対し、レーザー治療も行なっております。
症状が重くなった場合など、気になる点があれば、ご自身で判断をせずに速やかに眼科で検査を受けてください。
ドライアイ
パソコンやテレビ、携帯電話の画面などを見続けたり、コンタクトレンズを長時間装用したりすると、涙の量が不足してドライアイになることがあります。
症状としては、目の乾きや、目の疲れ、物がかすんで見える、などがあります。
一過性のドライアイもあれば、重症の場合、眼球表面に傷がつくこともあります。眼科できちんとした検査を行って判断する必要があります。当院では市販の点眼薬にはない涙の分泌そのものを促すタイプの点眼薬を処方したり、重症の方には涙点プラグといって、涙点(まぶたにある涙の逃げ道)にコラーゲンの栓をすることにより、点眼薬より効果が高い治療法も行っております。涙点プラグはほとんど痛みもなく簡単な処置でできますので、少しでも気になる方はお気軽にご相談下さい。
コンタクトレンズ・メガネ処方
当院では視能訓練士による正確な視力矯正をしております。「検査のときには合っているような気がしたけれども、家に帰ってみたら度が強すぎて疲れる」などといったことのないように、細心の注意を払っております。
目のアレルギー
目のアレルギーとしては、上記のようなアレルギー性結膜炎のほか、コンタクトレンズが原因のアレルギーや点眼薬のアレルギーなどもあります。その場合、抗アレルギー点眼薬やステロイド点眼薬を処方します。
アレルギーが原因の病気を治療するには、アレルギーの原因となる物質(アレルゲン)を寄せ付けないようにします。当院ではアレルギー検査も実施していますので、気軽にご相談ください。
アレルギー検査
当院では簡単なアレルギー検査を導入しています。
以下の8種類のアレルゲンを検査できます。
ハウスダスト系:①ヤケヒョウダニ ②ゴキブリ ③ネコ ④イヌ
花粉系:⑤スギ ⑥カモガヤ ⑦ブタクサ ⑧ヨモギ
せき、鼻水、くしゃみなどでお悩みの方へ
せきや鼻水、くしゃみといった症状は、実はアレルギーが原因かもしれません。
当院では20分でわかるアレルギー検査を導入していますので、検査ご希望の方はお気軽にご相談ください。
アレルギーの種類を知ることが大切です
アレルギーを引き起こす原因を「アレルゲン」といいます。
アレルゲンには、特定の季節にだけ現れるものと、一年を通じて存在するものとがあります。
ご自身の症状の原因がどのアレルゲンかによって、対策が異なりますので、原因となるアレルゲンを知ることがアレルギー対策の一番の近道です。
この検査に適している方は?
指先からほんの少しの血液を採取してから、たったの20分で検査結果が分かります。小さなお子さまからご年配の方まで、どなたでも受けていただける負担の少ない検査です。
検査の流れ
①指先から採血をします。(ほとんど痛みはありません)
②20分お待ちいただきます。
③患者さんと一緒に検査結果を確認しながら、治療方針を決めていきます。